著者
桑野 睦敏 片山 芳也 笠嶋 快周 岡田 幸助 Reilly J.D.
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.893-900, 2002-10-25
参考文献数
25
被引用文献数
2 22

慢性蹄葉炎では,蹄壁と葉状層の間に黄色調の贅生角質が産生される.贅生角質は大量に産生されると蹄形異常の一要因となるばかりか,蹄真菌症の頻発部位でもあることから,取り除かなければ病態悪化を招く病巣の温床となる.しかしながら,その病態についての研究は全く行われておらず,括削適期すら不明な現状がある.そこで,本研究では,様々な病期の蹄葉炎罹患蹄を用いて,産生される贅生角質の肉眼的な形態変化および組織構築を観察し,贅生角質の形成パターンを調査した.その結果,贅生角質は蹄縦断面では病期約3週間で確認できるようになり,組織学的には異所性の白帯であることがわかった.異所性白帯は,蹄葉炎が治癒しない限り,病期の経過とともに過剰に産生されつづける傾向があった.その括削適期については,まだ十分な量が形成されない発症1ヶ月以内は括削せず,病期1ヵ月を経過した後に括削することが推奨された.

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こんな論文どうですか? 馬蹄葉炎における異所性白帯の発達に関する病理形態学的解析(桑野 睦敏ほか),2002 https://t.co/VM8sVVaHNW 慢性蹄葉炎では,蹄壁と葉状層の間に黄色調の贅生角質が産生される.贅生角質は大量に産生される…

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