- 著者
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中里 理子
- 出版者
- 上越教育大学
- 雑誌
- 上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, no.1, pp.1-14, 2005-09-30
オノマトペは日本語の語彙の特色の一つであり,国語科の授業の中でも体系的に取り上げるべき語群であると思われる。本稿ではまずオノマトペの定義および名称について確認し,その上でオノマトペを指導する際に踏まえておくべき特徴について,教科書の例を挙げながら整理した。その特徴とは,オノマトペが直接的・感覚的な語群であること,その多くが個性的・創作的なものであること,意味内容が語音と語形に大きく関わっていること,語音と語形には共通感覚があることである。これらの特徴を理解することは,オノマトペを体系的に取り扱うことにつながるものである。最後に読解指導の中でオノマトペがどう関連するかを検討するために,小学校教材の「わらぐつの中の神様」を例に取り,オノマトペの効果を広く考え合わせることで登場人物の人物像と心情の読み取りがさらに深くなることを見ていった。