- 著者
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室井 努
- 出版者
- 東北大学
- 雑誌
- 東北大学文学部日本語学科論集 (ISSN:09174036)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, pp.87-98, 1994-09-30
幕末・明治期の河竹黙阿弥の歌舞伎脚本の言語の性格をみるために、「〜ます」の音便等による語形変化を調査した。全般的には旧語形を用いており、南北以来の類型を踏襲しているが、明治期の作品には「なさいます」「下さいます」の使用階層が登場し、その一方で「ございます」の登場が遅れるなど、他の後期江戸語資料でみられるような、各々の変化の時間差を反映した事象も確認できる。