- 著者
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田岡 洋子
近藤 信子
中川 早苗
H. Taoka
京都短期大学
中国短期大学
広島国際学院大学
Kyoto Junior College
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- 出版者
- 京都短期大学成美学会
- 雑誌
- 京都短期大学紀要 (ISSN:13483064)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.1, pp.11-27, 2005-03
施設介護に携わる介護者のための被服について検討するため、京都府・岡山県・大分県内の施設で介護に携わっている人を対象に配票留置法による質問紙調査を1999年および2000年の8~10月に実施した。施設への配布数は314票で、回収率82%である。介護服の評価に関する23項目への評定尺度得点を基に因子分析を行って主要な因子が抽出され、介護療養型医療施設(療養)では「素材特性」「標識性」、介護老人福祉施設(特養)では「審美性」「デザイン性」、介護老人保健施設(老健)では「活動性」の因子得点が高い値を示した。望ましい介護服のイメージについては、形容詞対18組のSD尺度への評定を基に因子分析を行い、特養は「落ち着き」と「容儀性」、老健は「カジュアル性」と「ファッション性」、療養は「親しみやすさ」「ファッション性」「カジュアル性」の因子得点が高い値を示した。望ましい介護服の色では、ピンク・水色・白などの明るく淡い色。望ましい介護服の柄は無地と回答する割合が多かった。望ましい介護服のアイテムとして、特養では、冬はトレーナー・夏はTシャツ・春秋はポロシャツなどの上衣に、下衣はジャージと回答する割合が大きかった。療養では、トレーナー、Tシャツ、ジャージの下衣、ハーフパンツの着用希望が多かった。以上のように三施設における成り立ちや歴史、施設の機能、役割が異なり、介護服に対する考え方も異なることが分かった。