著者
浜名 涼子 早渕 仁美 南里 明子 久野 真奈見 赤崎 尚子
出版者
福岡女子大学
雑誌
福岡女子大学人間環境学部紀要 (ISSN:13414909)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.47-54, 2004-03-01
被引用文献数
2

学年や性に応じた細やかな教育のための実態把握を目的に, 福岡県内の小学2年生と4年生263名を対象に, 食生活を中心とした生活習慣と自覚疲労について調べ, 学年差と男女差について検討した。(1) 朝食の欠食者は, 平均21%で, 高学年で増える傾向にあった。朝食に, ごはん・パン・肉を摂る者は高学年に, 果物ジュース・野菜ジュースを摂る者は低学年に多く, 学年差が認められた。また, 牛乳を摂る者は男子に, パン・スープを摂る者は女子に多く, 男女差が認められた。高学年では朝食に対する意識が低かったが, 欠食理由には, 学年・男女差は認められなかった。(2) 4年生になると「学校給食が楽しい」者は約6割に減少し, 学年差が認められた。間食の用意は, 低学年では家人, 高学年では自分で行う者が多く, 学年差が認められた。間食の量は女子で少なく, 男女差が認められた。(3) 運動と排便の頻度は男子に, 歯磨きの頻度は低学年に高い傾向にあった。就寝時刻は高学年で遅く, 睡眠時間も短くなり, 学年差が認められた。(4) 自覚疲労は, 特にあくび (77%), 目の疲れ (58%), 横になりたい (57%), いらいら (52%) が多く, 腹痛/吐き気・いらいら・根気がない・学校に行くのが嫌は高学年に, 体がだるい・目の疲れ・頭痛・めまいは女子に多く, 自覚疲労が高学年, また女子に多いことが分かった。

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