- 著者
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高野 敏樹
- 出版者
- 田園調布学園大学
- 雑誌
- 人間文化研究 (ISSN:13477781)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, pp.1-19, 2004-03-20
憲法制定権力論は国家の基本法である憲法を制定する始源的な権力である。本稿ではこの理論を体系化したフランス革命期のシェイエスの理論をとりあげて,その理論の法的・政治思想的意味を,アンシャン・レジームの思想基盤であった神権主権論および統治契約理論と対比して考察し,シェイエスの憲法制定権力論の「主意的」側面が近代憲法理論の形成の原動力となったことを指摘した。