- 著者
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當山 日出夫
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.2007, no.49, pp.17-24, 2007-05-25
日本語の文字(特にコンピュータ文字)は、激変の時期を迎えている。JIS X 0213:2004の実装(WindowsVista)、あるいは、朝日新聞の印刷字体の変更などである。これらは、印刷標準字体に準拠したものである。その基本は、『康煕字典』字体について、それが正統なものであるという判断による。だが、実際の日本語表記においては、『康煕字典』は、伝統というべきものではなく、それとは別に、特に手書き文字で、伝承される文字の位相を考えねばならない。『康煕字典』を正統とするのは、「近代における擬制としての伝統」であることを自覚しなければならない。The typeface was changed with JIS standard (JIS X 0213:2004). Asahi-Shimbun (Newspaper) changed the typeface. When the character of KOUKI-JITEN is the right character, generally, we recognize. However, the typeface which was traditionally used in Japan is not the typeface of KOUKU-JITEN. There is a true tradition in the character to write with the hand. As for the traditional character, it is necessary to reconsider.