著者
Sankari Shadi Chikh Ali Mohamad 片山 克己 三木 信雄 Said Omar Abdul Mohasen Sawas Ahmad Bahij 夏秋啓子
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.109-114, 2007-09-20
被引用文献数
1

ジャガイモYウイルス(PVY)はシリアのジャガイモ生産における主要ウイルスの一つとされ,ジャガイモ生産の阻害要因となっている。PVY感染の無い種イモの生産と供給が主要な防除手段であるが,そのためには,効果的なウイルス検査法が必要である。酵素結合抗体法(ELISA)は複数種類のジャガイモウイルス検出には最も一般的な技術であるが,それぞれのウイルスに対して特異的な抗血清が利用できることが必須条件となる。本研究では,シリアに発生したPVY分離株を純化し,ウサギに免疫することにより抗血清をはじめて作製した。この抗血清を利用し多くのシリア産PVYを用いたELISAによる検討では,市販の抗血清と同等の検出能力を有し,両抗血清間に結果の相違は認められなかった。また,非特異的反応も生じなかった。さらに,検出限界は高かった。以上より,本研究ではシリアで分離されたPVYに対して初めてシリア国産抗血清を得ることができ,抗血清の恒常的輸入を不要にしたことに大きな意義があると考えられる。

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こんな論文どうですか? シリア産ジャガイモYウイルスに対するポリクローナル抗体の初作製(Sankari Shadiほか),2007 http://t.co/1lj8mfIj

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