著者
村田 久行
出版者
東海大学
雑誌
東海大学健康科学部紀要 (ISSN:13474162)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.29-38, 1996

対人援助の実践の場において、「傾聴」はそれ自身で援助として独自の意味をもっているのではないか。このことはこの数年の傾聴ボランティアの養成と実践の経験から想定される。この研究はこのような経験的事実から傾聴の援助的意味を解明する理論的な基礎を探究しようとするものである。研究の方法として、援助者と被援助者との「自己-他者」関係を存在論的側面から明きらかにするために、「独我論を語ること」の意味の考察から「語る-聴く」場での援助者の他者に対する態度の分析を行う。そして援助者が自ら「聴く」態度をとることによって、傾聴が他者に存在を与えることを明きらかにする。さらに対人援助における傾聴の援助的意味を「他者の存在の回復と支持」にあると結論する。

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【論文】「傾聴の援助的意味: 存在論的基礎分析」村田久行:著(1996)http://t.co/YqFS9STpY5 "対人援助の実践の場において、「傾聴」はそれ自身で援助として独自の意味をもっているのではないか…" 参考〈日本傾聴塾〉http://t.co/2FbhhomPOs

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