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OA
中学生の非行傾向行為について逸脱した友人の存在の有無による検討
著者
小保方 晶子
無藤 隆
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.2, pp.75-84, 2004
中学生2397名を対象に質問紙調査を行い、非行傾向行為の経験がある子どもの特徴について、逸脱した友人の存在があるかどうか分類し、家族関係、友人関係、セルフコントロール、抑うつ傾向について検討を行った。まず、非行傾向行為の経験のある子どもは、セルフコントロールが低く、親子関係が親密でなく、抑うつ傾向が高いことが示された。非行傾向行為について、逸脱した友人の存在の有無によって検討した結果、行動上は同じ非行傾向行為という様相を見せていても、特に友人との関係や友人関係の持ち方や、抑うつ傾向に関して特徴が異なることが示された。親しい友人も自分も非行傾向行為の経験のある子どもの特徴として、親子関係は親密でないが、友人との関係は成立しており、その付き合い方は同調行動が示された。親しい友人に非行傾向行為をしている子どもはいないが単独で非行傾向行為の経験のある子どもの特徴として、特に男子では、親との関係が親密でないだけでなく、友人との関係も親密ではないことが示された。そして、抑うつ傾向が最も高いことが示された。中学生の非行傾向行為に関して、逸脱した友人の存在を考慮して検討することの重要性が示された。
言及状況
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