著者
野村 一夫
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.506-523, 2008-03-31

私は1990年代から社会学のテキストとウェブの制作に携わってきた.その経験に基づいて,2つの問題について論じたい.第1に,社会学テキストにおいてディシプリンとしての社会学をどのように提示するべきか.第2に,社会学ウェブのどこまでが社会学教育なのか.そして,それぞれの問題点は何か.テキスト制作上のジレンマや英語圏で盛んなテキストサポートウェブなどを手がかりに考えると,意外に理念的問題が重要であることに気づく.社会学教育には2つの局面があり,それに対応して,2つの社会学教育的情報環境が存在する.社会学ディシプリン的知識空間と社会学的公共圏である.テキストとウェブという社会学教育メディアも,この2つの局面に対応させて展開しなければならないのではないか.そう考えると,現在の日本社会学において「社会学を伝えるメディア」の現実的課題も見えてくる.

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[社会学] たとえなのか何なのか。「大学院生たちが日常的なおしゃべりの中で、エスノメソドロジーには興味がある風にしているとかっこ良くて、構築主義はけなしておけば無難だというようなことを学ぶ、といった「学習」」
[社会学] たとえなのか何なのか。「大学院生たちが日常的なおしゃべりの中で、エスノメソドロジーには興味がある風にしているとかっこ良くて、構築主義はけなしておけば無難だというようなことを学ぶ、といった「学習」」

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