- 著者
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井澤 悠樹
永吉 宏英
松永 敬子
- 出版者
- 大阪体育大学
- 雑誌
- 大阪体育大学紀要 (ISSN:02891190)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, pp.15-25, 2008-03
本研究の目的は、中高年若を捉えるにあたりライフスタイルに注目し、1)ライフスタイルを用いて中高年者をクラスター化すること、2)クラスター間での運動・スポーツ活動選択の相違を明らかにすること、3)各ライフスタイルクラスターが今後実施を希望する運動・スポーツ活動の傾向を明らかにすることである。本調査は、K町在住の40歳〜69歳の男女2,000名を対象に質問紙調査を実施した。質問紙は2000部を配布し、539部(27.0%)の有効回答を得た。結果として、以下のことが明らかとなった。1)中高年者のライフスタイルは「スポーツ」「ファッション」「共生」「出世」「成功願望」の5因子が抽出され、ライフスタイルクラスターへの分類を試みた結果、「キャリア志向型」「消極的志向型」「共生志向型」「ファッション志向型」の4クラスターに分類することができた。2)各クラスターが選択する運動・スポーツ活動は、クラスター間に統計的有意差は認められなかった。3)今後、実施を希望する運動・スポーツ活動として、「キャリア志向型」はハイキング・ピクニック、マリンスポーツなどのアウトドアスポーツ、「消極的志向型」は卓球、バドミントンなど手軽に実施が可能な運動・スポーツ活動、「共生志向型」はサッカー、ボート・カヌー、体力トレーニングなど多種目の活動を、「ファッション志向型」はフォークダンス、スケートなどの運動・スポーツ活動を選択していることが明らかとなった。