著者
海野 敏 影浦 峡 戸田 愼一
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.205-221, 2006-12-20
被引用文献数
1

本研究の目的は,近代における図書館の存在意義と社会的機能を明らかにすることである。そのために,主体とメディアの関係を手がかりとし,哲学,社会学,メディア研究等の先行研究を照査した。メディアが近代的主体の成立に寄与するための客観的条件を考えたところ,すべての条件を初めて満たしたのは印刷本であった。また,現在に至るまで印刷本だけが近代的主体の成立に寄与してきたことがわかった。さらに,19世紀に欧米で成立した近代図書館は,理念的には近代的主体の理想を純粋に体現していた。以上より,近代における図書館の本源的な社会的機能は,印刷本を媒介として近代的主体の成立,維持,強化に寄与するものであることを示した。

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こんな論文どうですか? 近代的主体の成立と図書・図書館による近代の存立(海野 敏ほか),2006 https://t.co/RzUdozPevn 本研究の目的は,近代における図書館の存在意義と社会的機能を明らかにすることである。そのために,主体とメ…
@yuki_o @itonotaisuke @negadaikon これの2ページ右側の定義ではアカンでしょうか。>メディアの定義 つ http://t.co/3glPgfIa

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