著者
高丸 圭一 松田 勇一
出版者
宇都宮共和大学
雑誌
宇都宮共和大学論叢 (ISSN:18814646)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.49-68, 2008

本論文では、栃木方言イントネーションの主要な特徴の一つである聞き返し型疑凹形を対象として、ピッチパタンの検討を行った。まず、先行研究に基づいて、栃木イントネーションにおける聞き返し型疑問形ピッチパタンの仮説モデルを作成した。次に、標準語で発話された聞き返し型疑問形音声のピッチパタンを、音声分析ソフトウェアpraatを用いて仮説モデルに従って加工し、音声の再合成を行った。この加工音声を聴取し、栃木方言としての自然性の評価を行った。多くの例では仮説モデルで適切に表現できることが明らかになった。一方、句末モーラの持続長、バラ言語の表出等に開運して、モデルの更なる検討が必要であることが示唆された。

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