- 著者
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北原 聡
- 出版者
- 関西大学
- 雑誌
- 關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
- 巻号頁・発行日
- vol.57, no.4, pp.269-289, 2008-03
明治以降の電信電話の発展において道路の利用は不可欠の重要性を有しており、電信と電話の道路占用には1890年に制定された電信線電話線建設条例によって法的保護が与えられ、逓信省は道路へ自由に電柱を建設することができた。しかし、それは道路行政を管掌する内務省の道路監督権限の侵害にあたり、道路交通の障害となる電柱も多かったため、内務省は1919年に成立した道路法で電信電話の道路占用に関する優遇措置を撤廃し、1936年および42年の内務逓信両省協定によって電信線電話線建設条例の問題点を全面的に解消した。