著者
荒木 健次 肖 鳳超 上 芳夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.90, no.11, pp.1106-1115, 2007-11-01
被引用文献数
10

電子機器で使用される多層基板において,バスラインを2枚のグランド層間に挟んで直交に配線する方式におけるクロストーク問題を解析するための回路網モデルを考察している.このモデルでは線路断面構造は上下面がグランド面で,線路の位置が中央にない非対称なストリップ線路である.このような線路が直交している場合のクロストーク問題を検討するために,TEMモードの条件下において一方の線路が作る電界が他方の線路に影響を与えるとして,4ポート回路網表示を求めている.このときの電界は電気影像法を用いて,ストリップ線路が非対称な構造であるので線電荷が作る電位から解析関数で求めている.この電位を線路端子での電圧と電流で表現し,最終的に縦続行列形の4ポート回路網を得ている.更に,この系での結合モデルでの分布相互キャパシタンスを評価し,そのほとんどが交差点に集中していることを定量的に明らかにし,集中相互キャパシタンスで表現するモデルを提案している.これらの回路モデルは実験モデルの測定値から検証を行っている.

言及状況

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こんな論文どうですか? 直交する二重ストリップ線路の回路網モデル(伝送線路,<特集>広帯域化するEMC技術論文)(荒木 健次ほか),2007 https://t.co/N1NYQdqz4X

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