- 著者
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清 雄一
本位田 真一
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
- 巻号頁・発行日
- vol.92, no.4, pp.678-688, 2009-03-25
大規模なセンサネットワークでは,個々のセンサがセキュリティ侵害を受けやすい.セキュリティ侵害を受けたセンサは,嘘のイべント(不正イべント)を発生させるのに利用される.この攻撃は,イべントの受け取り手を混乱させるだけではなく,個々のセンサの有限のエネルギーを消費させる.多くの既存研究が提案されており,それらはネットワーク内で不正イベントを検知することが可能である.だが従来の既存研究では,小さなしきい値(例えば5)以内のセンサノードがセキュリティ侵害を受けた場合にのみ適用可能であるという制限があった.近年,この制限を克服した手法がいくつか提案されているが,それらは,データを収集するシンクが固定されている状況でのみ適用可能であるという別の課題をもつ.本論文では,シンクが移動するセンサネットワークにも適応可能な手法を提案する.同時に,多くのノードがセキュリティ侵害を受けても,高いセキュリティを保つことを目標とする.本手法が,従来の手法と比較して不正イべントをより早く検知できることを数学的な解析を行うことにより示す.