- 著者
 
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             橋本 和明
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 花園大学
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 花園大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:09192042)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.18, pp.31-60, 2010-03 
 
          
          
          
        
        
        
        これまでの配偶者虐待研究は、実態調査や量的研究を中心とした虐待の発生や要因についての分析であった。本研究では、「事例のメタ分析」という質的研究法を用いて、虐待の深刻化のメカニズムについての要因分析を行った。対象とした事例は、ある都道府県の児童相談所及び配偶者暴力相談支援センターに持ち込まれた配偶者虐待 23事例であり、「事例のメタ分析」を実施してカテゴリーを生成し、そのカテゴリー間の構造化を図った。その結果、(1)加害者と被害者のパートナー関係、(2)加害者の特徴、(3)被害者の特徴、(4)家族関係の特徴、(5)関係機関との特徴にそれぞれ特徴が見出された。その一方で、虐待の深刻化を低下させるものとして、「ネットワーク機能のある切れ目のない支援」等、6つの要因が見出された。