著者
塩川 浩昭 北川 博之 川島 英之 渡辺 陽介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.6, pp.767-780, 2010-06-01
被引用文献数
2

近年,実世界から得られるストリームデータに対する問合せ要求が増大し,それらを実現するストリーム処理システムが研究開発されてきた.そして,地理的に離れた情報源の統合や負荷分散を実現させるために,ストリーム処理システムを分散配置させて利用する分散ストリーム処理システムが注目されている.分散ストリーム処理システムでは,複数のストリーム処理システムの入力と出力をつなぎ合わせることにより分散環境を構築するため,分散配置されたノートが一つでも停止してしまうと,システム全体が停止してしまうという問題がある.この問題を解決するため,本論文では,分散環境において高信頼化を実現するSemi-Active Standby方式を提案する.本方式は,既存方式であるActive Standby方式,Upstream Backup方式を統一化した方式であり,高信頼化におけるリカバリ時間とバンド幅使用率の調整を可能にする.本論文では,Semi-Active Standby方式の動作特性の詳細について述べる.また,我々が開発したプロトタイプシステムで行った評価実験について述べる.

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