著者
佐久川 政吉 大湾 明美 宮城 重二
出版者
沖縄県立看護大学
雑誌
沖縄県立看護大学紀要 (ISSN:13455133)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.65-69, 2010-03
被引用文献数
1

自己決定や権利擁護など、当事者主体のケアが求められている今日、強さや長所を意味する「ストレングス」の概念を整理し、高齢者ケアの実践と研究に活かしていくことは重要である。本研究の目的は、高齢者ケアの実践と研究にストレングスを用いるために、ストレングスの概念を整理することである。ストレングスの定義は、人間の持つポジティブな面を現わし、構成要素は、「本人」だけでなく周りの「環境」も含めて捉えていた。実践研究において、ストレングスの概念やモデルを用いているが、操作的定義が曖昧であり、研究対象者の実態に基づいているのかについては、吟味が必要であった。今後、ストレングスを高齢者ケアの実践に活かすためには、個人と環境の構成要素について、丁寧にアセスメントを行い、ストレングスを導くことが必要である。また、研究においては、概念を操作的に定義し、構成要素を対象の特性に合わせて焦点化して用いることが求められる。

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