著者
村上 修一 平原 徹 松田 巌
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.65, no.11, pp.840-848, 2010-11-05
参考文献数
94
被引用文献数
1

トポロジカル絶縁体は量子スピンホール相とも呼ばれ,最近"新しい物質状態(a new state of matter)"として量子伝導,場の理論,表面物理などを中心に物性物理の研究分野全体に話題を提供している.この相は2次元及び3次元系で実現されるもので,バルクが非磁性絶縁体であるのに対して,そのエッジ状態(2次元の場合)や表面状態(3次元の場合)はギャップレスである.このエッジ/表面状態はスピン流を運び,しかもこのエッジ/表面状態は非磁性不純物等による散乱からトポロジカルに保護されているなど新奇な物性が理論的に提唱されているが,ごく最近になってその実験的観測が報告された.本記事ではトポロジカル絶縁体の理論を解説するとともに,最近の実験研究の話題を紹介する.

言及状況

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物理学者の siegmund と申します. eatern27 さんの表現を借りますと > 電子構造が持つある種の対称性によって、 > スピン縮退していないディラクコーンのような形状の表面バンド構造を持つ事が要請されるが、 の対称性は時間反転対称性が破れたということです. 電子スピンの↑と↓は時間反転の関係にありますから,時間反転対称性が破れるとどちらかのスピンの ...

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トポロジカル絶縁体の物理/村上修一

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