著者
橋本 憲尚
出版者
佛教大学総合研究所
雑誌
仏教大学総合研究所紀要 (ISSN:13405942)
巻号頁・発行日
no.16, pp.1-18, 2009-03

本稿の目的は,高度職能教育としての教員養成プログラム策定にあたり,その基盤となる理論的視点の提供にある。まず,教室における学習のしくみの前提となっている知能観( 能力を個人内部に帰属させ,常に考えて見通しを立ててから行為するよう求める) に批判を加えた。次に,研究データ収集場面と教室学習の場面での人間関係の類似性に着目し,各々の場面において被験者・子どもに要請される行為のルールの了解が課題解決の制約条件となっていることを指摘した。最後に,教室学習を"状況に埋め込まれた"ものとみなす観点から,"分散された知"という新しい枠組を紹介し,その主要な概念的事項として道具・プラン・コンテクストについて解説を施した。

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