- 著者
-
薬本 武則
Takenori Yakumoto
- 出版者
- 共栄学園短期大学
- 雑誌
- 共栄学園短期大学研究紀要 (ISSN:09115358)
- 巻号頁・発行日
- vol.27, pp.93-124, 2011-03-31
ここでは、美術教育の実践的立場で、主に美術の社会的意味及び位置について説明をしています。 第6章では、美術教育の方法について、まず、人間教育の中での美術教育の必要性について説明したハーバード・リードについて、次に、幼児期の美術教育の基本的方法であった臨画教育を自由画教育方法に置き換えたF・チゼック、また、美術教育の本質について述べたV・ローウェンフェルドについて、次に、発達心理学的立場から幼児絵画の表現変化について説明したローダ・ケロッグについて、また、美術社会学的立場で美術教育の必要性を主張したアイスナーについて述べ、最後に薬本による児童心理と児童画の関係について説明しています 第5章では、純粋美術と児童画の関係について、児童は純粋な生命に基づく表現活動をしますが、精神的、技術的には未熟ですから、その生命を支えにした専門的美術家の表現があり、その代表的な人に、ピカソ、ミロ、クレー、ポロック、サム・フランシスなどがいることを説明することにより、美術家が、一般的に「少年の心を持った大人である」と言われる所以を理解してほしいと思います。