- 著者
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綾部 園子
阿部 芳子
市川 朝子
下村 道子
- 出版者
- 一般社団法人日本調理科学会
- 雑誌
- 日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.2, pp.163-168, 2011-04-05
4種類の麺試料,『水麺』(小麦粉と塩水),『かん水麺』(小麦粉とかん水),『卵麺』(小麦粉と卵水)と『卵かん水麺』(小麦粉,卵水とかん水)の糊化特性を,β-アミラーゼ-プルラナーゼ法(BAP法)と全反射型赤外線吸収スベクトル分析法(FT-IR/ATR法)で測定した。FT-IRスベクトルの1,025cm^<-1>付近のピークの高さは,糊化小麦粉の比率が増すにつれて顕著に増加した。この波数の吸収度は,澱粉の糊化によって水和したOH基の増加を反映する。FT-IR法とBAP法の糊化度の間に高い相関関係があったが,BAP法による値はFT-IR法によりもわずかに高い値であった。これは,残留タンパク質の量と測定方法の違いによると考えられた。1日保存後では,FT-IR法とBAP法,破断応力,破断エネルギーと有意な相関関係があった。これは,麺の水分が内部に移行して,硬さが均一化していることが影響すると考えられた。