著者
本多 幸子
出版者
同志社大学政策学会
雑誌
同志社政策科学研究 = Doshisha policy and managemant review (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.79-90, 2012-03

研究ノート(Note)学説史の中で公共空間といえば、やはりユルゲン・ハーバーマスの公共圏(Öffentlichkeit)を避けて通るわけにはいかない。本論は、ハーバーマスの出世作とも言える『公共性の構造転換』が、英訳ではpublic sphere となっていることに着目し、Öffentlichkeit 概念が包摂する空間性を問うことから出発し、ハーバーマス公共圏論の基本構図に迫った。本論は、まず、ハーバーマスのÖffentlichkeit 概念の特徴について再確認する作業を行い、次いで、古代ギリシアのポリス以降の市民的公共圏の4つの位相を、ハーバーマスのÖffentlichkeit 概念に即しつつ、検討する。

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