- 著者
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佐々木 香織
- 出版者
- 新潟国際情報大学
- 雑誌
- 新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, pp.15-24, 2012-04
- 被引用文献数
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本研究は、今後の方言調査のための基礎的データを提供するために、県内で使われている2 チームに分けるためのジャンケンの掛け声を取り上げ、その地理的分布を記述する。全国的に散見できる掌と手甲を使ったウラオモテ系の掛け声の県内の分布状況についても探る。調査データから作成した分布図から、県内の広い範囲で、グートッパー系の掛け声が分布していたところに、新方言として新潟市東部ではグーロ系が、西部ではグーパー( ハー) 系が、そして新潟市をとりまく周辺地域ではグーとチョキを使うグットッチ( ョ) 系などが進出してきたと考えられる。各語形の伝播の経路や時期を明らかにするには、新潟市周辺地域( 出雲崎、燕市、三条市、加茂市、五泉市など) の年代別データが特に重要であることがわかった。また、ウラオモテ系については旧吉田町、上越市で使用例があったが少数だったため、詳細な分布状況や伝播経路などについては今後の課題である。