- 著者
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高木 博史
- 出版者
- 沖縄大学
- 雑誌
- 沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, pp.61-70, 2010-03-31
2007年末に、「社会福祉士及び介護福祉士法」が制定されて以来、初めての改正が行われた。特に介護福祉士に関する改正で、「准介護福祉士」の規定が盛り込まれたことは、日本の介護労働事情に大きな影響を及ぼすことになる。 なぜならば、「准介護福祉士」資格は「介護福祉士」との関係において「下位資格」に当たるものであり、一般的にも低待遇が課題となっている介護現場において、さらに「低賃金・低待遇」の条件下での労働を強いられることになるのではないかという懸念が生じるからである。そこで、「介謹福祉士」と「准介護福祉士」 と同様の関係性を持っと考えられる「看護師」と「准看護師」 の関係を比較材料とし、その実態を明らかにすることで「准介護福祉士」の再考を促す問題提起としたい。