著者
内田 君子 大矢 芳彦
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.49-52, 2011

大学の情報教育において,ペアによる課題解決時に生起する問題点を検討する目的で,情報基礎演習科目受講者約280名を対象に,15分間の文書処理検定試験問題に準拠した実技試験を個人とペアで2回行った.その結果,双方ともペア試験成績が個人試験成績を下回った(EP(-))ペアは全体の約21%認められた.これらのペアは,発話量が相対的に少なく,ペア内の基礎学力差が大きいことや,ペアよりも単独解決を支持するなどの特徴が見られた.また,問題別のペア効果値(EPQ値)から判断すると,正答率が低い試験においてペア効果が時系列的に下降傾向を示すことも明らかとなった.

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