著者
白取 真実 菅野 和恵
出版者
日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.20-28, 2012-08-31

本研究では,障害児通園施設保育士のストレッサー構造を明らかにすることを目的とした。因子分析の結果,「職務多忙」,「人間関係における問題」,「子どもや保護者への支援の難しさ」,「障害理解の不足や社会的評価の低さ」の4因子が抽出された。「障害理解の不足や社会的評価の低さ」は,社会全体の障害受容の不足がうかがえることから,障害児通園施設ならではのストレッサーであると考えられた。また,経験年数によりストレッサー得点を比較した結果,経験年数10年以上群の保育士の方が,「障害理解への不足や社会的評価の低さ」をより強く認識していることが示され,経験年数により直面する問題や悩みが変化していると考えられた。さらに,障害児通園施設保育士の精神的健康状態は,不良と示される層が59.3%と全体の半数以上を占め,かなり悪化していることが推察された。

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【特別支援】白取真実・菅野和恵(2012)「障害児通園施設保育士のストレッサー構造に関する研究」『保育学研究』第50巻第1号P20〜28 http://t.co/aC9YMc3s #特別支援教育

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