著者
山本 奈生
出版者
佛教大学社会学研究会
雑誌
仏大社会学 (ISSN:03859592)
巻号頁・発行日
no.31, pp.81-85, 2006

いわゆる「生活安全条例」や「コミュニティ・ポリッシング」の理論的背景として脚光を浴びてきたケリングらの「割れ窓理論」は,近年いくつかの批判に晒されている。本稿では,「割れ窓理論」に対するこれまでの批判点を概観し,論点を整理した上で,「割れ窓理論」が抱える困難と隠された社会的コストについて考察する。ここで主張されるコストとは, 1)「犯罪のリスク」が高いとされる人口集団に対する抑圧と排除, 2)都市空間そのものが内部に向かって規範化され,「ゲーテッド・コミュニティ」へと進展する可能性,の二点である。割れ窓理論人口への<生―政治>ゲーテッド・コミュニティ

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CiNii 論文 -  リスク社会と「割れ窓理論」 https://t.co/CHHikHLPp6

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