- 著者
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大杉 成喜
- 出版者
- 日本教育情報学会
- 雑誌
- 年会論文集
- 巻号頁・発行日
- no.28, pp.218-221, 2012-08-25
障害がより重度で身体をほとんど動かせない児童生徒を対象としたICT活用学習におけるエビデンスベースの実践研究(EBP:evidence-based practice)の方法を検討した.訪問教育担当教員への先行調査では,その実践において「スイッチ入力が随意なものか」「選択をどのように学習させるか」が問題として指摘されていた.アシスティブ・テクノロジー(Assistive Technology)先進国である米国ではスイッチ入力に関するアセスメント方法が開発されているが,より障害の重度の児童生徒については必ずしも十分とはいえない.これまで大杉・佐原(2006)はU-LAM(Universal Language Activity Monitor)を援用した日本語VOCAの使用記録フォーマット「J-LAM」によるAAC実証ベースの実証研究を提案してきたが,本稿ではより障害の重いスイッチ入力導入期の児童生徒に対して,その入力状況を詳細に記録する方法を提案し,その活用の方向性について論じた.