- 著者
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星野 晴彦
- 出版者
- 文教大学
- 雑誌
- 人間科学研究 (ISSN:03882152)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, pp.115-122, 2010-03-01
社会福祉の先人たちの足跡や、青年海外協力隊のソーシャルワーク部門に志願する人々の熱意を見ていると、苦難の状況にあって、支援を必要とする人々のために献身し、自分たちを高めていくパワーを感じさせられる。このパワーはソーシャルワークの地道な実践の継続を支えてきたと言えよう。筆者はこのパワーは、ミッション意識を中核とする次のようなプロセスにあるのではないかと考えている。 「ソーシャルワーク実践に専心し、ソーシャルワーカー自身の中に、ミッション意識(自分たちがやりたいことでなく、社会から何を求められているのかを考え、自ら意味付けする)を抱くことで、自分へのこだわりを超越し、そして自分自身の生きる意味へと再統合していくプロセスである。」 本稿は上記のプロセスに関して、文献研究により検討した。特に、このミッション意識の意義について、そして実践現場においてこのミッション意識がいかに形成されるのかについて論じていく。筆者はあえてこの「超越」と「再統合」の重要性を強調したい。