著者
岡崎 正和 岩崎 秀樹 影山 和也 和田 信哉
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.53-62, 2012

本研究の一連の目的は,算数から数学への移行という視座から,子どもの図形認識が発展し,証明に繋がる端緒を明らかにすることであり,本稿では図形の論理的・関係的性質の理解の前提になると考えられる図形の動的な見方の構造を明らかにすることを目的とした。その為に,我々がこれまでに同定してきた図形の動的な見方を単純な文の組み合わせとして表し,隠喩,換喩,提喩を用いて特徴付け,それらの複合性について分析した。その結果,動的な見方は次の5つに集約されることが分かった:視覚的類似性に基づく図形の変形,図形全体の動きを点の動きで捉える,不変性を意識化する,可逆的な見方,不変性と変数性の同時的意識化。また,これらを比喩的認識の複合性の視点から分析した結果,図形の動的な見方は階層的に整理され得ることが示唆された。

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