- 著者
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出貝 裕子
- 出版者
- 日本保健科学学会
- 雑誌
- 日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, no.2, pp.76-85, 2014-09-25
英文献の認知症ケアにおけるcomfortの特徴を明らかにすることを目的として概念分析を行った。Rodgersの概念分析方法を用いて分析した結果,概念の5つの「特性」,2つの「先行要件」,および2つの「帰結」が明らかになった。Comfortの属性には,【外部・内部の刺激を契機に生じる反応】【多次元構造】【個人特有の表現方法と変動性】【ケア提供者が目指すべき成果】【表現の困難化の可能性とケア提供者による観察可能性】が含まれた。先行要件には,認知症者側の要件である【comfortニードがあること】とケアの要件である【comfortに焦点化したケア】が含まれた。Comfortの帰結として【可能性の拡大】と【周囲への波及】が含まれた。