著者
青木 義男
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.325-330, 2014-10-05

従来から提案されてきた宇宙エレベータは,静止軌道に質量中心をもつ上下に長い衛星として,質量中心や端部を構成するステーションと間をつなぐケーブル(テザー)によって概念図が描かれている.ただし宇宙往還システムとしての宇宙エレベータには,ケーブルを昇降する機構が必要となることはいうまでもない.この昇降機構はケーブルを支索(軌道)として自立昇降するもの(ロープモノレール型),ケーブルを支曳索とするもの(ロープウェイ型)に大別され,様々な駆動制動方式や制御方式が検討され始めている.本稿では宇宙エレベータクライマが基本的に有すべき機能・性能について解説し,内外のクライマ開発事例について紹介する.また,現状での課題と共に今後検討が必要な要素技術について述べる.最後に宇宙エレベータクライマの開発モデルの宇宙往還機以外への応用事例として,ケーブル支持構造の自動点検用移動機構として検討されているプローブクライマについて言及する.

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 1 favorites)

読みました→青木義男, 宇宙エレベータクライマの基礎研究と自立型プローブクライマのプロトタイプ設計(<特集>宇宙エレベータの実現を目指して 第3回), 日本航空宇宙学会誌 62(10), 325-330, 2014 http://t.co/WpSDlPbIJJ #CiNii

収集済み URL リスト