著者
近藤 瑞木
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.19-28, 2006

近世の儒家思想は「怪異」の存在を否定していたわけではなく、むしろそれを論理化し、コントロールしようとしていた。儒家の思想に於いては、「徳」が「妖」に優越し、論理性をはみ出そうとする余剰な力は制御され、怪異が封建秩序を揺るがすことはなくなる。そのような思想を通俗的に普及していたのが「妖は徳に勝たず」の諺や、儒者の妖怪退治譚であった。本稿はこのような、儒家思想が近世怪談を抑圧する構造を検証するものである。

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近藤瑞木「儒者の妖怪退治 : 近世怪異譚と儒家思想」『 日本文学』55(4)、2006年。https://t.co/O2W86nOet6
@rokuron12311 あとこれらの話の背景としては近藤瑞木氏の「儒者の妖怪退治」が参考になるかと思います。 https://t.co/QnTeTdqBiH
@rokuron12311 あとこれらの話の背景としては近藤瑞木氏の「儒者の妖怪退治」が参考になるかと思います。 https://t.co/QnTeTdqBiH

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