著者
武市 昇
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.110-116, 2015-04-05

宇宙エレベータは,1本のケーブル(建設初期ケーブル)を静止軌道上から地上まで伸展し,さらにこのケーブルを利用して多くのケーブルを付加することにより容易に建造することができるものと考えられている.しかし,建設初期ケーブルの伸展に伴い作用する重力が徐々に増加するため,質量中心を静止軌道上に保つことができずケーブル全長の伸展を完了する前に下端が地上に達してしまう.質量中心を少しずつ上昇させるような軌道制御を行うことにより,静止軌道を保ちながらケーブル全長を伸展することができる.静止軌道上にケーブル伸展機構,イオンスラスタおよび推進剤を含む総質量40トンの建設初期ケーブル伸展システムを構築することにより,9日間で建設初期ケーブルの全長の伸展を完了できる.

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読みました 「宇宙エレベータ建設初期ケーブルの軌道力学とその伸展システム(<特集>宇宙エレベータの実現を目指して 第6回)」 日本航空宇宙学会誌 第63巻 第4号,pp.110-116 https://t.co/Hrey5QG7wr https://t.co/euvN2GZ1kp

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