著者
和田 博夫 伊藤 潔 大見 士朗 平野 憲雄
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報 (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
no.46, pp.671-680, 2002
被引用文献数
1

上宝観測所では観測網の充実によって,多点のデータの収録解析が可能になったので,2001年10月以降,M0.5以下の極微小地震の震源を多数決定してきた。このことによって,跡津川断層や飛騨山脈での地震活動の様子がこれまでより短期間で明らかにできるようになってきた。M0.5以下の地震によって,飛騨山脈ではこれまでわからなかった多数の群発地震が見いだされるようになった。しかし,それ以外の地域では,空間分布は,深さ分布も含めてこれまで長期間に得られたものとほぼ同じであることがわかった。一方,時間変化については,検知率の問題はあるが,御岳付近の地震の減少と同時に焼岳以北の地震の増加が見られるなど,飛騨山脈で指摘されてきた地震発生の移動が検出された。また,M1.5程度の地震の発震機構を求めることが可能になり,跡津川断層付近の詳細な応力の地域的変化が得られた。

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こんな論文どうですか? 飛騨地域周辺の極微小地震活動(和田 博夫ほか),2002 https://t.co/yi4kDE6XW7 上宝観測所では観測網の充実によって,多点のデータの収録解析が可能になったので,2001年10月以降,M0.5以下の極微…

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