著者
伊藤 史朗 佐藤 友美 栗原 伸一
出版者
千葉大学園芸学部
雑誌
食と緑の科学 (ISSN:18808824)
巻号頁・発行日
no.63, pp.77-82, 2009-03

最古のセラピーの一つと言われる園芸活動の効果について学術的な報告が行われたのは、1699年のイギリスにおける研究が最初であり、その後、第一次世界大戦を機にアメリカでは園芸療法が広く普及した。一方、わが国では、園芸療法や園芸セラピーといった言葉が、90年代に入りようやく使われ出した。その後は順調に普及し、現在では多くの医療・福祉施設や教育機関において作業療法や能力開発手段の柱として導入されている。しかしながら、林らによる先行研究などいくつかの分析例は存在するが、医療や教育面における園芸活動の研究が近年大きく進んでいるにもかかわらず、一般的な趣味であるという認識のために、市民に対してもたらされる効果については余り注目されてこなかった。そこで本研究では、そうした園芸活動の持つ心理的効果を広く捉え、地域社会や社会・環境問題などに対する意識や活動との関連性を構造的に明らかにすることを目的とした。具体的には、松戸市周辺において園芸活動を行っている市民とそうでない市民の両者を対象に実施した意識調査の結果に「グラフィカル因果分析」を適用する。

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伊藤史朗・佐藤友美・栗原伸一「園芸活動が持つ心理的効果のグラフィカル因果分析」 http://t.co/RegTTqY5kj

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