著者
竹本 寛秋
雑誌
巻号頁・発行日
vol.17, pp.80-85, 2012-09

「新短歌」の提唱者である石原純が、山村暮鳥の詩集『雲』をどのように自説へと接続したのかを問題にした。石原は、音数も用語も自由な新しい「短歌」の萌芽的表現として詩集『雲』をとらえている。石原には〈放置することによって自然に成長する日本語〉という論点があるが、本稿ではそれを川路柳虹の「新律格」の発想と比較し、同質性を明らかにした上で、石原純にとっての詩集『雲』の意味を位置づけた。

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