著者
酒井 智宏
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部言語学研究室
雑誌
東京大学言語学論集 (ISSN:13458663)
巻号頁・発行日
no.30, pp.195-214, 2010-09-30

この論文の目的は主観性に基づくトートロジーの分析(主観性仮説)を解体することである。主観性仮説は、(i)一般に文が表す主観性はその文が持つ情報量に反比例する、(ii)トートロジーは情報量がゼロである、という二つのテーゼからなり、(i-ii)によりトートロジーが豊かな主観性を表すという事実を説明しようとする。このうちテーゼ(i)を取り上げ、それがさまざまな言語学的・哲学的難問を引き起こし、そうした難問を回避するべく(i)を修正していくと、結局、主観性仮説自体が解消されてしまうことを示す。論文 Articles

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冒頭で科学哲学にちょっと触れ、そこから批判戦略を構築するスタイル >トートロジーの主観性の源泉でないもの https://t.co/bETQ7yuIhj #CiNii

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