著者
福田 名津子
出版者
一橋大学附属図書館研究開発室
雑誌
一橋大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:21876754)
巻号頁・発行日
no.1, pp.43-60, 2013-03

日本学術振興会『人文学・社会科学の国際化について』では言語の問題に多くの紙幅が割かれ、分科横断的な問題として扱われている。人文・社会科学では言語間のずれが決定的な差異を生み出しかねないので、研究成果の発信には原資料の言語を用いることが合理的だが、それと同時により幅広い層に向け最大公約数的に英語を用いてより一般的な研究成果を発信することも国際化の一端であるということから、本論文では学問の国際化が持つ重層性を指摘する。併せて論文率と外国語率を指標に、一橋大学の研究成果発信の国際化を分析する。This paper shows the possibility that the internationalization of humanities and social sciences will be developed in phases. For, there are two types of internationalization and both are equally necessary: the internationalization for experts using the same language with the primary sources in order to avoid the gap between languages, and the internationalization for less specialized readers using English as a practical lingua franca. The internationalization of publication by the faculty members of Hitotsubashi University will be analyzed by the proportion of papers/books and foreign languages/Japanese as well.

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