著者
瀧澤 透 反町 吉秀
出版者
八戸学院大学
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.48, pp.43-50, 2014-03-31

自殺者に占める精神疾患の割合は少なくないが、その実態はあまり明らかにされていない。自殺統計には警察統計と人口動態統計があるが、現状ではそのどちらも精神疾患の実態把握に対して整備すべき点がある。警察統計では「原因・動機」についての選択肢の見直しであり、人口動態統計では死体検案書の死因欄の記載についてである。これらデータを起こす際、担当した警察および警察医らによって集められた情報が自殺対策に反映できるような仕組みづくりが求められる。現在、内閣府で「死因究明等推進計画検討会」が開催されているが、そこで検討されている「死因究明機構」等の組織において臨床心理士らを配置・提携をすれば、心理社会的な背景要因の把握も可能となると思われた。

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警察統計の原因・動機は自殺統計原票にある53項目からの選択式となっているが,精神疾患は,わずか5項目しかない。なお,自殺統計原票記入要領では精神疾患について「これらの病名について医師の診断がある場合に限り(選択できる)」とされている https://t.co/Z4MwxzVayR
"外因による全ての死と,遺体の発見時に死因がわからない死を併せて異状死と言う。通常,警察により犯罪性の有無などの観点で検視がなされ,身元確認や死因調査などの見分がなされる。この異状死の約15%を自殺が占めており,従って自殺は必ず警察が関わることになる。" https://t.co/5qkBJdrFjQ
"人口動態統計における死因は,直接死因ではなく原死因が採用されている。自殺における死因については,例えば脳挫傷,出血死,一酸化炭素中毒などの直接死因となった傷病と,その原因 = 原死因(高所からの飛び降り等)などの因果関係を警察医は医学的に検討する。" https://t.co/5qkBJdrFjQ
"自殺は外因死なので,精神疾患の病名を I欄 に書いても,WHO が定めたICD-10のコーディングルールに従い,厚生省は,精神疾患を原死因には採用しない。即ち,警察医が死体検案書のいずれ(Ⅰ欄、Ⅱ欄)の記載欄に「精神疾患」を記載しても集計 されることはない。" https://t.co/5qkBJdrFjQ
人口動態統計は,現制度では自殺対策まで網羅することはできない。仮に制度を根本的に見直すことができるなら,自殺の実態把握の機能を持つことができる統計となる。日本の自殺死亡の精神疾患の記載は10%程度であるが,制度の異なる国では把握できる精神疾患はもっと多くなる" https://t.co/5qkBJdrFjQ
"自殺の約3割には精神科の診断があり,約9割には自殺の直前でなんらかの精神疾患に罹患していることが推測されている。自殺対策を進める上で精神疾患の実態を把握することは重要なことであるが,現状ではさまざまな課題があった。" https://t.co/5qkBJdrFjQ
"警察統計の原因・動機は自殺統計原票にある53項目からの選択式となっているが,精神疾患は,わずか5項目しかない。なお,自殺統計原票記入要領では精神疾患について「これらの病名について医師の診断がある場合に限り(選択できる)」とされている" https://t.co/5qkBJdrFjQ

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