著者
星野 晴彦
出版者
文教大学
雑誌
人間科学研究 (ISSN:03882152)
巻号頁・発行日
no.35, pp.27-34, 2013

This paper attempts to introduce the concept of hospitality into social welfare services. First, the essential meaning of hospitality must be understood. This paper describes Derrida's thinking, which includes "the aporia of the impossible" that originated from Derrida's deconstructionism. This paper also describes the results of research into the hospitality mindset of individuals involved in the provision of social welfare services.Aporia means "impassable" or an "insoluble contradiction," which is why the term has come to represent "the impossible."There are practical limits to the extent that we can devote ourselves to social services. The needs of clients of social services exceed our limits, and we must consider the extent to which we will register this fact. The statements of Derrida may facilitate the introduction of the concept of hospitality into social welfare services. Rather than being limited to a superficial understanding, the statements of Derrida may help to provide a deeper understanding of hospitality in welfare services. 本稿では福祉サービスにおいてホスピタリティ概念を導入することを試みた。そこには、ホスピタリティを単なる「思いやり」だけではなく、本質的理解をしていくことが求められる。 そこで本稿では、本質的理解につながるものとして、デリダの脱構築的思想から導き出された「不可能性のアポリア」を紹介し、また筆者が行った調査の結果も示し、ホスピタリティの本質的構造に迫っていきたいと考えるものである。アポリアとは、「道がない」「通行できない」という意味で、ここには「不可能なもの」が見られる。しかも、進むことのできない道を横断しなければならないという「アポリアの経験」をデリダは主張する。筆者は本稿で、デリダの言説に着目し、福祉サービスは、自分たちが想定している以上の人々が求めており、それに対して対応できることには現実的に限界があるが、それにどのような責任を認識していくのかを考える必要があるのではないか、ということを述べる。ホスピタリティを福祉サービスに導入することが、皮相的な理解にとどまらないようにするため、デリダの言説はホスピタリティの本質的理解に一助となるのではないか。

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CiNii 論文 - 福祉サービスにおけるホスピタリティの「アポリア」の検討 : デリダの言説を踏まえて https://t.co/QtHQ984Uma
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