著者
斎藤 英喜
出版者
佛教大学歴史学部
雑誌
歴史学部論集 (ISSN:21854203)
巻号頁・発行日
no.7, pp.37-60, 2017-03

独創的な国文学者、民俗学者、あるいは詩人として知られる折口信夫は、もうひとつの顔をもつ。「神道学者」としての折口信夫である。それは狭い神道学に限定されることない可能性を孕んでいる。すなわちヨリシロ・マレビト・ミコトモチ・鎮魂・ムスビという「折口名彙」とその学問的成果は、近代に形成されていく「神道」(国家神道・神社神道)への異議申し立てという役割を担っていたからである。本稿は、大正期から昭和・戦前、戦後にわたる折口の学問を、中世から近世、近代へと展開する<神道史>のなかに位置づけなおし、その可能性を探る試みである。折口信夫髯籠の話大嘗祭鎮魂神道宗教化論ムスビ神既存者

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