著者
小松 秀雄
雑誌
論集 = KOBE COLLEGE STUDIES
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.19-34, 2017-06-20

江戸時代後期から昭和初期にかけて農村地域では多くの神社境内に木造の農村舞台が造られ、地芝居(農村歌舞伎や人形浄瑠璃)が上演された。しかし、戦後の高度経済成長の過程でテレビが普及し娯楽が多様化するにともない、ほとんどの地芝居は行われなくなり、多数の農村舞台が取り壊された。本論文の第1章では、1960年代から30年にわたり実施され発表されてきた農村舞台の調査研究の資料を再検討してみる。第2章では高室芝居と播州歌舞伎の歴史的変遷を考察する。江戸時代後期から大正時代まで高室芝居の座 (劇団) は、播磨の国あるいは兵庫県における農村舞台で大活躍したが、昭和10年までにすべての座 (劇団) が解散してしまった。戦後になって東播磨の多可郡多可町に播州歌舞伎クラブが設立され高室芝居の伝統を受け継ぎ、兵庫県内外で活発に公演を続けている。本論文では、歴史社会学の視点から農村舞台あるいは地芝居に関する多様な郷土資料を分析し論述してみる。

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