著者
田野村 忠温 Tadaharu TANOMURA
出版者
国書刊行会
雑誌
日本語科学
巻号頁・発行日
vol.25, pp.91-103, 2009-04
被引用文献数
1

大阪大学この数年来,コーパスに基づく日本語研究を取り巻く環境は急速な進展を見せている。利用可能な電子資料の面で言えば,広義コーパス・狭義コーパスともに選択の幅が広がりつつある。この小論では,最近利用可能になった2種類の大規模な電子資料-国会会議録のデータと,筆者の試作した巨大なWebコーパス-を用いて一字漢語複合サ変動詞の活用のゆれの問題の主要部分を調査・分析する。この問題については過去の拙論で朝日新聞6年分の記事データに基づく分析を行ったことがあるが,そのときには確かめようのなかった活用のゆれの通時変化の様相を観察することができるとともに,筆者が「属する」類と呼んだ一群の動詞については五段活用化の進行の程度に基づく下位分類をさらに精密化することができることを示す。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (3 users, 4 posts, 1 favorites)

CiNii 論文 -  サ変動詞の活用のゆれについて(続)大規模な電子資料の利用による分析の精密化 https://t.co/cNQ3Js13cW
田野村さんの研究結果(サ変動詞が急速に5段や上1段にかわっている)のようなことが、なぜおこっているのか、というのは興味ぶかくて、英語の語彙が急速に日本語の語彙にとりこまれているのでは?と仮定してみると、 https://t.co/5lMKxwMbRL
田野村忠温さんの「サ変動詞の活用のゆれについて」の研究をみると、日本人はものすごいいきおいで、サ変動詞を5段や上一段動詞にかえていて、「信ずる」も「信じる」になるともう和語のようにおもっていたり、ということも。 https://t.co/5lMKxwMbRL

収集済み URL リスト