著者
戸田 真紀子
出版者
關西大学經済學會
雑誌
関西大学経済論集 = Economic review of Kansai University (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.541-562, 2018-03

ケニア北東部のソマリ人は、植民地時代から現在に至るまで、政府による「集団懲罰」に苦しんできた。ソマリア南部を拠点とするアル・シャバブとの「テロとの戦い」に参戦したケニア政府は、治安部隊によるソマリ人住民への暴力を黙認している。テロ対策として貧困や格差の改善が広く認識されているが、個人レベルの貧困と格差、将来への絶望だけでは、若者がテロリスト予備軍となる理由を説明できない。ケニア北東部のソマリ人が集団として懲罰されてきた歴史を見ることにより、若者をテロリストにする押し出し要因として、個人を超えた、地域全体が持つ疎外感と絶望を明らかにする。

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こんな論文どうですか? テロを生み出すもの : 「我が家」を奪われたケニア北東部のソマリ人の歴史を事例として (北川勝彦先生退職記念号)(戸田 真紀子),2018 https://t.co/X6latqd0vL ケニア北東部のソマリ人は、植民地時代…

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