著者
玉田 芳史 河原 祐馬 木之内 秀彦 戸田 真紀子 木村 幹 岡本 正明 村上 勇介 藤倉 達郎 横山 豪志
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

民主主義が政治のグローバル・スタンダードになった今日でも、軍事クーデタは生じうることを複数の事例の比較研究から確認した.1 つには、政治の民主化が進んで、軍があからさまな政治介入を控えるようになっても、軍が政治から完全に撤退することは容易ではないからである.もう1 つには、クーデタに対する国際社会からの歯止めは、軍首脳が国際関係よりも国内事情を優先する場合には、あまり強く機能しないからである.
著者
戸田 真紀子 バイセンゲ フォーチュネ
出版者
京都女子大学
雑誌
現代社会研究科論集 = Contemporary society bulletin : 京都女子大学大学院現代社会研究科博士後期課程研究紀要 (ISSN:18820921)
巻号頁・発行日
no.14, pp.29-43, 2020-03

The purpose of this study is to examine whether the high level of women's representation in politics contributes to change the patriarchal values in societies of Rwanda and Japan. There are many works on women's representation in parliament, but most studies focused on the causes of their under-representation. Also, most of the case studies have been conducted inside the Western context. With face to face interviews with female Parliamentarians in Rwanda and Japan, the study revealed positive effects of female political representation on patriarchal values. Although Rwandan society is still patriarchal, the increased number of female MPs in the Lower House contributed to the change in laws underpinning patriarchal norms (especially with regard to women's access and control over property, education and gender-based violence), and changed the community's attitude toward women's ability and leadership skills. As the Japanese society does not have a quota system yet, the presence of women in Lower House is very low and this facilitate the society in maintaining patriarchal values unchanged. Furthermore, the findings of this study demonstrate that state's political commitment and women's political organization in Rwanda have been at the base of these achievements.
著者
戸田 真紀子
出版者
關西大学經済學會
雑誌
関西大学経済論集 = Economic review of Kansai University (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.541-562, 2018-03

ケニア北東部のソマリ人は、植民地時代から現在に至るまで、政府による「集団懲罰」に苦しんできた。ソマリア南部を拠点とするアル・シャバブとの「テロとの戦い」に参戦したケニア政府は、治安部隊によるソマリ人住民への暴力を黙認している。テロ対策として貧困や格差の改善が広く認識されているが、個人レベルの貧困と格差、将来への絶望だけでは、若者がテロリスト予備軍となる理由を説明できない。ケニア北東部のソマリ人が集団として懲罰されてきた歴史を見ることにより、若者をテロリストにする押し出し要因として、個人を超えた、地域全体が持つ疎外感と絶望を明らかにする。
著者
戸田 真紀子
出版者
關西大学經済學會
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.541-562, 2018-03-10

ケニア北東部のソマリ人は、植民地時代から現在に至るまで、政府による「集団懲罰」に苦しんできた。ソマリア南部を拠点とするアル・シャバブとの「テロとの戦い」に参戦したケニア政府は、治安部隊によるソマリ人住民への暴力を黙認している。テロ対策として貧困や格差の改善が広く認識されているが、個人レベルの貧困と格差、将来への絶望だけでは、若者がテロリスト予備軍となる理由を説明できない。ケニア北東部のソマリ人が集団として懲罰されてきた歴史を見ることにより、若者をテロリストにする押し出し要因として、個人を超えた、地域全体が持つ疎外感と絶望を明らかにする。
著者
戸田 真紀子
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

伝統的な家父長制社会において、クオータ制導入による女性議員の増加が社会に与える影響の有無、大小を調査し、社会の価値観に変化がみられる場合はそのメカニズムを明らかにすることが本研究の目的である。事例として、女性議員比率世界一のルワンダと、戦前から女性解放運動がありながら、いまだに家父長制社会が制度的にも肯定され、家制度が温存され、女性議員比率が低迷している日本を比較している。研究2年目となる2018年度は、日本側とルワンダ側双方で研究が進んだ。まず、日本側は研究代表者である戸田による女性議員へのインタビューがルワンダ側と比較できる数まで進んだ。また、資料収集にも進展があった。ルワンダ側も、現地の研究協力者であるプロテスタント人文・社会科学大学のジョセフィン先生とフォーチュネ先生による女性議員へのインタビュー調査が完了した(インタビューにかかる費用が見積もり予算よりはるかに多く、予算内に収めるために、インタビューができた女性議員の数は予定よりも少なくなっている)。戸田が8月にルワンダに渡航し、現地で、両先生から詳細な説明を受け、疑問点についての解説を得た。予算の関係上、日本には1名の先生しか招聘できないが、両先生とも、現地社会の諸問題についても独自に調査をしておられるので、その知見も来年度の学会報告に生かせることに確信が持てた。現地では、2019年度の学会報告に向けての打ち合わせに加えて、1名の先生を日本に招聘するための査証申請の準備も行った。
著者
大林 稔 落合 雄彦 松浦 さと子 遠藤 貢 武内 進一 牧野 久美子 戸田 真紀子 栗本 英世 船田クラーセン さやか 川端 正久 児玉谷 史朗 高橋 基樹
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、現代アフリカ社会のダイナミズムにおけるメディアの位置と機能を確定するための基礎的作業であり、90年代以降のアフリカの構造変化に、メディアの発展がどのような影響を及ぼしているかを検証するものである。上記の研究目標達成のため、サハラ以南アフリカ数カ国(フランス語圏二カ国を含む)で、現地研究者の協力を得て進められた。アフリカにおけるメディアの発展史の整理、政治・社会的発展、特に民主化・紛争・経済の自由化及び開発との相互関係を主なテーマとした。またメディアの種類として、新聞・ラジオ・テレビ・携帯電話を含むICTを対象としたが、伝統的な口誦(oral)および筆記(chirographic)メディアは扱わなかった。そこから次のような成果を得た:(1)1990年代の政治的自由化前後より、メディアは政治過程に大きな影響を及ぼすようになった。(2)メディア自由化は一直線には進まず、その速度と深度は政府と市民社会の力関係に依存する。(3)メディアの自由化が始まってから、旧メディア市場への新規参入と新メディアの発展により、メディアの数と種類の増加、到達範囲の拡大が著しい。(4)メディアの発展は情報アクセス量を増加させたが、都市と農村、貧富の格差は縮小していない。(5)自由化により政治以外の分野でもメディアの役割に関心が広がった。とりわけ開発におけるメディアの重要性が認識されるようになった。(6)メディアが社会と(エリートではなく)普通の人々の行動に影響を及ぼし始めている。(7)メディアの今後の発展には、自由化の徹底と人材育成および経営基盤の確立が重要だ。本研究は、メディア自由化の進展により、社会経済発展において情報とそれを伝達するメディアの重要性が増加していることに注意を向けた。今後、政治・経済・文化・社会・開発など全ての分野におけるアフリカ研究において、メディアと情報の役割はますます重要となると思われ、研究の提示した視角は今後の研究発展に貢献できるものと考える。メディアの多様化と情報アクセスの増加につれて、今後、人々とメディアが相互にどのように影響しあっていくのかが注目される。
著者
竹中 千春 網谷 龍介 磯崎 典世 戸田 真紀子 田村 慶子 小川 有美 中田 瑞穂 津田 由美子 合場 敬子 森本 泉 小嶋 華津子 柄谷 利恵子 勝間 靖 浪岡 新太郎 中村 文子 河本 和子 木村 真希子 中村 唯 小倉 清子 サンギータ ラマ アニー ダンダヴァティ ウルバシ ブタリア パメラ フィリポーズ
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

ジェンダー研究の提起した概念や理論を導入し、国際政治学・国際関係論の再構築をめざすプロジェクトである。グローバリゼーションの波を被る国家や社会、および「国際体制(International Regime)」の変動について、成熟社会・成長社会・危機社会における政治過程と政治現象の事例分析をもとに、現代世界における「ジェンダー・ダイナミクス(gender dynamics)」を分析した。
著者
初瀬 龍平 野田 岳人 池尾 靖志 堀 芳枝 戸田 真紀子 市川 ひろみ 宮脇 昇 妹尾 哲志 清水 耕介 柄谷 利恵子 杉浦 功一 松田 哲 豊下 楢彦 杉木 明子 菅 英輝 和田 賢治 森田 豊子 中村 友一 山口 治男 土佐 弘之 佐藤 史郎 上野 友也 岸野 浩一 宮下 豊
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、戦後日本における国際関係論の誕生と発展を、内発性・土着性・自立性の視点から、先達の業績の精査を通じて、検証することにあった。研究成果の一部は、すでに内外の学会や公開講座などで報告しているが、その全体は、『日本における国際関係論の先達 -現代へのメッセージ-(仮)』(ナカニシヤ出版、2016年)として集大成、公開する準備を進めている。本書は、国際政治学(国際政治学、政治外交史)、国際関係論(権力政治を超える志向、平和研究、内発的発展論、地域研究)、新しい挑戦(地域研究の萌芽、新たな課題)に分けた先達の業績の個別検証と、全体を見通す座談会とで構成されている。