著者
村田 由美
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学紀要 = Bulletin of Sojo University (ISSN:21857903)
巻号頁・発行日
no.46, pp.146-135, 2021

夏目漱石が、第五高等学校で生徒に請われて新派俳句の結社「紫溟吟社」を指導したことは知られているが、その実態を論じたものは、わずかに蒲池正紀の「紫溟吟社・その成立と終焉」(『熊本商大論集』一五号、昭三七・一二)があるだけである。今回、俳誌『ほとゝぎす』、雑誌『日本人』、新聞「日本」「九州新聞」「九州日日新聞」をつぶさに調査し、生徒たちの俳句がどのように掲載されたか、「紫溟吟社」に漱石がどのように関わったかを考察した。特にその中心人物である厨川千江、蒲生紫川、寺田寅彦に注目し、漱石との交流を明らかにし、熊本時代、五高教師としての漱石の一面を考察した。

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